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スキの情熱で世界を変える!――高野麻衣 公式ホームページ

スキの情熱で世界を変える! —— 高野麻衣オフィシャルサイト

一緒に走ろうね

乙女のクラシック エッセイ Manga/ Anime

ジャンプを買ったら巻末から読むことにしている。
 
巻頭カラー(表紙)号での、淡々としたシャイっぷり。
空知英秋、だいすきなんです。作者萌え。
もうこれは擬似恋愛だなーとおもうときがある。
週刊連載なのでやっぱり体は心配だし、評論家の過小評価とか口さがないネットジャンキーたちの言葉とかはともかく、「乙女の暴走のせいで真価が問われなかったらどうしよう」(※加害妄想)くらいになるともう、夜も眠れない。ぐるぐるぐるぐる。眠れない。

一日の90%銀魂のことを考えて過ごしたら、それは銀魂のことしか書けなくなるに決まっている。
特に仕事や恋愛やなんやかんやに迷いがあるときこそ、銀魂のことばかり考えるものだから、なおさらである。
こうなるとわかっていてずっと自粛していたのだが、新年の記事で「解禁」して以来、このありさま。
それでもなお「オトクラ」を更新する理由はなにか、考えてみた。

・アクセス数
・生存報告
・愛(とかため息とか)を叫ぶ快感

これはみんなが理解できるはず。

・新しい原稿依頼や企画のきっかけ
・のちのちなにかをまとめるためのストック(備忘録)

これは仕事柄だが、書くことは、話すこと(ブレスト)とはまた別の思索のツールだと思うので。
そして最終的に出た結論はコレ。

・本への恩返し

本のほかにも音楽や映画やだれかの台詞でも、いままで言葉にできなかったことを、まさに、言ってもらった、という瞬間があると思う。
たとえばつらいとき銀魂を読む。
つらいから逃避するのでも、マダオを見て安心するわけでもない。感情を、整理するために読む。どこかに答えを見つけたいから読む。すると、見つかるのである。
逆に、問題提起されることもある。
そのときの感動をだれかに味わってほしくて、ひとは表現をするのではないだろうか。
テレパシーを受けとってほしくて。
「ここに同じことを考えているわたしがいるよ」

読むということがなかったら、わたしは書くことをしていない。

ただ公共性を失っては、そのだれかの目にとまる機会をも逃してしまう。
それでは元も子もないので、書くときのバランスは必要だ。
わかりやすく、しかし伏線のように密やかに意思がこめられ、ラストの余韻のなかに答えが見つかる――わたしの好きな作品はこういうつくりが多いし、それが理想。
自分のなかに「きらきら」「もやもや」があるひとは、それだけで感じとってくれる。
そうして、書いていて楽しいもの、書いて反響があったものを意識して書きつづけることで、お金を出してもらって恥ずかしくない仕事にもつながる。
それでいったら、いま銀魂をたくさん書くのは、たぶん反響が大きいからだ。打てば、響く。そしてまた、だれかがなにかを見つけて書いてくれる。
これほどのことはない。

あと、こうしてひとりで作業していると、編集者のありがたみがよくわかる。
赤マルジャンプに掲載された前担当・大西さんによる「空知英秋 3万字インタビュー」もとてもすき。
銀魂がヒット作となったあとも、やっぱり大西さんの方が兄貴分みたいな関係性が変わらない。
ジャンプで6年間コンビって、すごいことだと思う。それだけの信頼関係があるからこそ、あんなに無茶ないじり方もできたんだろう。
北海道まできてくれたんだもの。くどき文句が、
「一緒に天下をとろう」
だもの。カッコイイ……
だって、それでとったじゃないですか。天下。
そういうバディなかんじを、シャイでくるんで名ネームをそえたのが、銀魂です。
そしてこのバディこそが、バスケや野球だったり、刑事だったり、新選組だったり、執事や戦国の主従だったりする乙女のあこがれの基本なのです。
それが、「そんな妄想で支えられている作品は」「ブームは」って言われると、せつない。
「相棒」のすばらしさを理解できる男性はたくさんいるのに、マスコミが「若い女性に人気」とつけたとたんに、「スウィーツどもが」と軽んじられるのはせつない。

そんなことをずっと考えています。ぐるぐるぐるぐる。


へこたれたときには、空知せんせいの「すっぱだか銀魂」をどうぞ。
いちばん好きなのは、12巻(集英社、2006)です。
アニメ放映スタートに合わせて、アフレコ見学の失敗(担当のせい)、銀さん役・杉田智和との対話の失敗マーシーのせい)、監督たちへの期待できなさなどが語られるのだが、最後を引用します。
グダグダ語ってしんみりしてオチ、という、いつもの「本編そのもの」の展開が薄く、ほんとうにしんみり終わっちゃう人情風味。
筆文字のほうが味があるので、
――ぜひ、この機会にコミックスを買ってください!

なんか 連載前に まだ実家にいるときにですね
背中から一本長い毛がはえてきて キモいんで抜こうとしたら
母が「そういうのは吉兆の徴だから抜くな」的な事を
言うもんだから そのまま放置していたんですが
この前久しぶりに背中見たら なんか
背中中いっぱいはえてんですけど 背中毛(せなげ)?
ちょっともう気持ち悪いんですけど お母さん え?コレ
大丈夫なのお母さん。銀魂終わったら死ぬんじゃないの俺。
僕もまだまだ人生長いので まんべんなく使っていきたいん
だけど 運を。でもなんかもう背中毛の奴が全力疾走。
マラソン大会で最初に「一緒に走ろうね」とか約束してたのに
いざ始まったら背中毛メッチャ暴走していっちゃったみたいな
「オイ待て!後半バテるよ そんなとばしたら!」みたいな。
・・・ということでね あとはもう失速していくだけです
けれどもね ビリケツでゴールのテープを切る時がきたら
「バカだなアイツ 最初あんなとばすからだよ。でも感動した!」
みたいなカンジで あたたかい拍手でむかえてもらえれば
ありがたいです。だから これからも 「一緒に走ろうね」 

銀魂-ぎんたま- 12 (ジャンプ・コミックス)

銀魂-ぎんたま- 12 (ジャンプ・コミックス)

  
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