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Salonette

スキの情熱で世界を変える!――高野麻衣 公式ホームページ

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【Life】HIT LIST of 2014 Summer

エッセイ Life Book Stage プリンセス

8月のおわりに、あいかわらず夏休み感覚のまとめ日記を。

 

●PRINCESS●

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この夏いちばん印象に残った出会いは、安倍なつみさん。トップアイドルから10年、ソロとしてもがきながらも歩みつづけてきた彼女の、集大成ともいえるアルバム『光へ -Classical & Crossover-』のMV撮影現場に伺ってきました。「音楽を信じている」と語るまっすぐさ。あふれるような感謝と情熱。周囲の人すべてを虜にしてしまうそれは、まさにプリンセスの存在感。数々のミュージカル出演を通して成長した歌声は驚くほど強くしなやかで、とりわけエリザベートの「私だけに」の切なる叫びなどは、同世代女子にこそ聴いてほしいと心から願っています。凛とした決意が伝わるインタビューの模様は、動画からも。

安倍なつみ|日本コロムビア

 

●ABKAI●

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歌舞伎デビューしました。しかも念願のABKAI初日。華やかな着物姿のなかに麻央夫人を発見し、一気にテンションが上がりました。「義経千本桜」では静御前の愛らしさと想像以上にアクロバティックな仕掛けに大興奮でしたが、なにより圧倒されたのは「そこにいるだけ」で周囲を威圧する海老蔵さんの絶対的センター感。浮世絵の世界に迷い込んだかのような見得の美しさとあわせて、血の重みに戦慄!

幕間には、女優の小橋めぐみさんの案内で冷やし抹茶とお饅頭をいただいたり、おそろいで筋書や海老蔵愛用の伽羅の香(写真)を購ったり、宝塚、ジャニーズにつづく「カルチャーとしての歌舞伎」を満喫しました。真夏の夜の風のなか、歌舞伎座近くのバールでポンパドゥール夫人の話をしたのも忘れられません。

 

●HAPPY TALK●

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女子クラ部のランチセミナーでは、林はるか(チェロ)&そよか(編曲・ピアノ)姉妹のユニットAura Verisと共演しました。テーマはバッハ、ということで大好きなアンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳をメインに、イタリア協奏曲やアリオーソ、無伴奏チェロ組曲なども。音楽家のおふたりと、歴史と物語を話すわたし。即興で互いがネタを出しあって、楽しいセッションに。

ちなみにランチのメニューはリンダー・ルーラーデ風肉料理のプレートと白葡萄酒のミニジュレ、もちろんコーヒー付です。6月の文藝キャバレー(下記)で痛感し、めぐみさんとも語ったことだけれど、やっぱり「お茶をいれて音楽を聴いて知的なおしゃべりをする」という音楽文化をわたしは大切にしていきたい。お話のスキルも磨いていきたいと、決意を新たにしました。

 

 

●BOOKS●

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この夏おきにいりだった音楽系4冊。左からポール・アダム/青木悦子 訳『ヴァイオリン職人の探求と推理』(創元推理文庫)、浦久俊彦『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』(新潮新書)、NAXOS JAPAN/IKE『運命と呼ばないで』(学研)、柏倉康夫『マラルメの火曜会』(丸善ブックス)。

音楽と人生を愛するすべての人への物語」と銘打たれた『ヴァイオリン職人…』は、まさに作者の音楽への愛に頭を垂れたくなるような英国ミステリ。ヴァイオリニスト、ソフィアのリサイタルでのシャコンヌの場面には、生演奏に魅入られたことのあるすべてのひとが経験するあの感覚が見事に描写されている。名器ストラディヴァリをめぐるミステリはあまたあるけれど、これほど「音楽」を描いた作品ははじめて。6月のクレモナやヴェネツィアの旅情も味わえます。

 

SWEETS

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4月のイアン・ボストリッジのリサイタルでお会いし、文藝キャバレーにもご来場くださったSERAPHIMのデザイナー中元かおりさんにいただいた「カンタービレ・コンフェクト」。国立の洋菓子店・白十字のチョコレートクッキーです。1955年創業の白十字は、クラ女御用達ともいうべき音楽用語の充実ぶりやショパンのケーキで有名。中元さんのお店へ伺った折には、かならず立ち寄りたい。

 

SAMANTHA THAVASA

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10年ぶりに、サマンサタバサがブームです。きっかけは、ゴルフラインの充実とアンバサダーであるE-girlsへの興味。学生時代のような必須アイテム感覚ではなく、お店から包み紙から広告から心底「女の子でよかった♡」と主張している世界観に、宝塚にも通じるノスタルジーすら感じている2014年、夏です。 

写真は表参道GATES店のウィンドウ。サマンサタバサの世界観に見合う音楽がEXILEなら、本はなんだろうと気になって撮影させてもらいました。江國香織小川洋子山田詠美あたりは納得ですが、オースティンやツルゲーネフサガンボリス・ヴィアン宇野千代川端康成谷崎潤一郎まで。わりと硬派です。でも、文庫本なのは絶対条件。ハードカバーでは、かわいいバッグに入らないものね!

 

●MIDTOWN PARK●

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おきにいりの散歩コース。一面を美しいブルーに染めていたこの花の名がアガパンサスということを、この夏はじめて知りました。凛としてさわやか。

 

●COUNTRY ROADS●

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お盆に帰省した折、新潟市万代島美術館で開催されていた近藤喜文展へ。近藤さんは新潟生まれのジブリのアニメーターで、初監督作『耳をすばせば』の成功の後夭折。今回は、スタジオジブリの全面協力によって実現したはじめての大規模な回顧展でした。

初期の『ルパン三世』や『赤毛のアン』から、幼いころ大好きだった『名探偵ホームズ』『魔女の宅急便』まで、大好きな作品群が郷里の作家によって描かれたことに感動が隠せない。もちろん感極まったのは『耳をすませば』。膨大な絵コンテやスケッチ、そこに添えられたたくさんの試行錯誤の跡に、なぜこの作品に原作と違う「ヴァイオリンを弾く少年」というモチーフが登場したのか、なぜ「カントリーロード」という曲が主題歌に選ばれたのか、という謎まで解けていくようでした。近藤さんもまた、「帰りたい 帰れない カントリーロード」に思いを馳せたのだろうか、とか。

鈴木敏夫プロデューサーやアニメーター安藤雄司氏の音声ガイドに加え、アクティビティとしての撮影コーナー(写真は猫のバロンと)も工夫が凝らされていて、たっぷり2時間近く滞在。信濃川や歴史博物館に囲まれたすてきな美術館を来訪できたのも、すばらしい収穫になりました。

新潟県立万代島美術館

 

●AVEDA●

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海にもたくさん行きました。潮風に吹かれるだけで幸せな性分ですが、どうしても乾燥してしまう髪のため、帰宅したらAVEDAが定番に。オーガニックの草分け的なブランドですが、なによりうれしいのはベルガモットブルガリアンローズなどのロマンティックなアロマ。スムーズ インフュージョンのラインは湿気にも強いので、まさに救世主です。

 

●GINGER ALE●

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「この夏いちばんのハマリものはなに?」ときかれたら、それはジンジャーエールかもしれません。霧とリボンのミストレス・ノールに教わった有機コーディアルや、オペラ歌手・黒田博さんに教わった自家製ジンジャーシロップを炭酸水で割って飲んだら、すっかり夢中に。もはやペットボトル飲料には戻れなくなってしまいました。心なしか体調もいい気がする。

口にするもの、目に映る景色、匂いや肌ざわり。耳に入れることばや音楽はもちろん、五感に触れるすべてのものをひとつずつ慈しみたい。そんな夏の終わりです。

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