いよいよスタートしたラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン。
すばらしい青空と新緑の広がる東京国際フォーラム周辺は、まるで楽園のようだ。小橋めぐみさんと“祈りのバロック”、ヴィヴァルディ「スターバト・マーテル」(141)でオープニングをご一緒したあと、午後はOTTAVA「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2015スペシャル」公開録音という充実の一日だった。
リチェルカール・コンソートとカルロス・メナによるヴィヴァルディのすばらしさは、もはや筆舌に尽くせないほど。美しい音楽の余韻にひたり、朝のコーヒーをいただいているところに、ふらりとピアニスト、ボリス・ベレゾフスキーさん現れた。
「明日ふたりであなたのコンサートへいきます!」
とご挨拶すると、気さくに椅子を勧めてくれるボリス。ダンディなピアニストと美しき女優。なんて絵になるの!
めぐみさんと別れ、午後はお仕事へ。
ガラス棟地下1階ロビーギャラリーに降り注ぐ陽射しを浴びながら、4時間の公開録音の打ち合わせである。まだまだ緊張した顔……
とはいえ、番組スタートと同時に目の前にはあたたかいお客様の顔、顔、顔。
多いときには何人くらいいらしたのだろうか、ぎゅうぎゅうにつめかけて耳を傾けてくださるたくさんの笑顔に励まされ、終始うきうきで走り抜けることができた。
ゲストももりだくさん。まずはラ・フォル・ジュルネのアーティスティック・ディレクターにしてわが師匠ルネ・マルタン。
フランツ・リストを愛する同士でもある、エレガントな演奏姿に一目ぼれしたピアニスト広瀬悦子さん(同い年で、鍵盤ドレスに真っ先に反応してくださった!)。
ナント公演を聴いた林田直樹さん(右)に「高野さんは絶対に好き!」と太鼓判をいただいていた、優雅なハープ奏者シルヴァン・ブラッセルさん(明日のコンサートが楽しみで仕方ない!!)。
そして、昨年のanan「大人の男」特集・クラシック部門の日本人代表にも選出させていただいた、ギタリスト大萩康司さん。なんと、ステージで生演奏まで披露してくださった!
曲は、ブローウェル作曲の「11月のある日」。夕闇の迫りはじめたガラス棟に、しっとりと響くギターの音……
間近で音を浴びる幸福に、涙がにじむほど感動した。「会いたい」とお願いしたすべての方に出演を許諾していただけて、あたたかいお客様やスタッフのみなさんに囲まれて、大好きな音楽のお話ができることに心から感謝した。
最高のクライマックスを終えて、残り時間もわずか。だいぶ表情が緩んできた!
そして公開録音終了後、本日の相棒役の音楽ジャーナリスト、飯田有抄さんと。パンツスーツ姿が超絶かわいいお姉さまと一緒で、もはや完全にオフモード。飯田さんには公式ブログ隊としての激務のなか、何度も顔を出していただき「今日のニュース」や「おすすめ公演」を披露していただいた。
リハーサルや公演のあいまをぬって出演してくださったゲストのみなさん、舞台袖で動画を撮影しながら見守ってくださった林田さん(授業参観!?)、スタッフや関係者のみなさん、そして支えてくださったお客様に心から感謝いたします。ありがとうございました。
本日の公開録音の模様は、明日午後1時から特別番組として放送されます。ぜひこの機会に、OTTAVAにアクセスしてみてください!
そして、ラ・フォル・ジュルネはまだまだつづく。
4日(月)の東京最終日では、午後1時からガラス棟地下1階のソムリエカウンターに常駐する予定。今年もみなさまと直接おしゃべりしながら、音楽を愛するためのお手伝いができるのを楽しみにしています。